予選勝者で女子世界ランキング127位の大坂なおみ(18)が、4大大会初出場ながら3回戦進出を決めた。

 まさに日本版ウィリアムズ姉妹の誕生だ。大坂の姉まりもプロ選手で、世界ランクは455位。妹が強いという点でもウィリアムズ姉妹と同じだ。大坂の憧れはセリーナだ。黒人として差別的な扱いを受けながら、世界女王に上り詰めたところに共感している。

 父がコーチという点も、ウィリアムズ姉妹と一緒。タレントのボビー・オロゴン似の父レオナルドさんは「最初はバスケットかなと思ったけど、テニスは個人戦。その方が子どもの成長のためにいい」と、テニスを選んだ理由を話した。

 多くのテニス選手が専門のクラブやアカデミーなどでテニスを始める中、金銭がかからない公営コートで育ったのも共通点。2人の父は、使い古した球を何度も使い節約したという。そして弱肉強食ながら一獲千金の世界に飛び込んだ。

 加えて強力サーブが武器なのも同じ。全豪の第4日が終了し、女子の最速サーブは時速201キロを記録したセリーナで、大坂は195キロで3位だ。実はセリーナは、大坂が14年に元全米女王のストーサーを破った試合を見ていたという。今大会でも大坂について「才能にあふれていて、危険な選手」と絶賛している。