世界反ドーピング機関(WADA)は11日、ドーピング違反が相次ぐケニアに反ドーピング態勢の改善を要求した期限が過ぎ、「監視リスト」に提示することを明らかにした。

 今後はロシアと同様に「不適格組織」と認定され、リオデジャネイロ五輪に影響する可能性が出てきた。英BBC放送(電子版)が伝えた。

 陸上長距離王国のケニアはドーピングに絡んだ組織の腐敗で賄賂や不正疑惑が指摘されており、WADAは「いくつか進展もあったが、まだ必要な仕事が残されている」との声明を出した。ケニア・オリンピック委員会のケイノ会長は「時間切れだが、われわれは動いている」と主張した。

 反ドーピング態勢の不備などを問題視されたケニア陸連のキプラガト会長ら幹部3人は、国際陸連の倫理委員会から暫定的な資格停止処分を受けている。