浅田真央(26=中京大)の調整遅れの原因は左膝痛だった。

 今季初戦のフィンランディア杯では調整不足を理由にトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を回避するなど、ジャンプの難度を下げた構成で臨み2位。「今は自分の最高レベルではない」と話していた。9日、成田空港に1人帰国した佐藤信夫コーチ(74)は、昨季痛めた左膝痛がいまだにあることを明かし、「足を痛めるため、無理をさせられない。焦らず、マイペースに進めるしかない」と穏やかに語った。

 浅田は、試合が行われたフィンランドからカナダへ移動。21日開幕のグランプリ(GP)シリーズ初戦スケートアメリカ(米国・シカゴ)に向け、振付のローリー氏とともに演技に修正を加える予定だ。佐藤コーチは「体に無理をかけないで、磨きをかける」と説明。「それ(ダブルアクセル)以上のことをすると負担がかかるので」と、次戦でもジャンプの難度を高めない可能性を示した。