戦国武将織田信長の末裔(まつえい)が大きな1歩を踏み出した。

 10年バンクーバー五輪7位のタレント織田信成氏(29)のおいにあたる織田信義(9=大阪スケートク)が34・16の6位で、初の全日本ノービス選手権(今月21~23日、兵庫・尼崎スポーツの森)出場を決めた。信成氏の兄信治さんの息子である信義は、今年7月に近畿選手権ノービスB出場資格のバッジテスト3級を取得。「ダブルサルコーで両足をついてしまった。(全日本では)上位に入りたいです」と意気込んだ。

 氷上では豊かな演技力を見せつけ、途中からは会場に音楽に合わせた手拍子が響いた。そんな堂々とした姿は一変、舞台裏では9歳の素顔に。信成氏とは「仲悪いです。ちょっと前からいろいろあって」と恥ずかしげに明かした。「練習してるつもりだったのに(信成氏から)『もっと練習しろ』と言われた。織田先生に教えてもらった方がよっぽどいい」と信成氏の母で、信義の祖母にあたる織田憲子コーチ(69)の方をチラリ。続けて「(憲子コーチは)なるくん(信成氏)を育てているし、なるくんぐらいはいけると思う」と無邪気に笑った。

 もちろん2人の“不仲説”はご愛嬌(あいきょう)で、普段は仲良く接しているという。憲子コーチは信成氏と比較し「(滑りが)似ています。でも、顔も似ていますし、『信成に似ている』と言われるのが嫌みたい。負けん気が強いんです」と将来性に期待を込めた。