羽生のジャンプがさらに進化する。フィギュアスケートグランプリ(GP)シリーズ最終第6戦NHK杯で連覇を達成し、GPファイナル(12月・マルセイユ=フランス)出場を決めた羽生結弦(21=ANA)が27日、エキシビションの練習で4回転ループ-3回転トーループの連続ジャンプをきれいに着氷した。

 今年10月、国際スケート連盟(ISU)主催の大会で4回転ループを成功。今は単独ジャンプとして演技に入れているが、それをさらに難しいコンビネーションにしてみせた。「今日初めてやってみてできた。これから練習でちょっとずつやっていき、(来季の)平昌五輪に向けて視野にいれてやっていければ」と、来季から試合に組み込むことも頭にはあるようだ。

 さらに自身にとって4種類目の4回転ジャンプ、ルッツも習得中だ。今年4月の世界選手権後に左足リスフラン(甲)靱帯(じんたい)損傷で療養。復帰した時、左足に1番負担が少なかったのはループとルッツジャンプだった。ループは右足踏みきりで左足つま先を使わないため理解できるが、左足踏みきりのルッツもかかとの方に重心がいくため甲に衝撃が少なく跳びやすかったという。今季オフの時には、着氷で足が乱れたが降りて、手応えをつかんだ。「来季組み込むということではないが、視野にいれておけたら」。連覇を狙う18年平昌五輪へ、羽生の挑戦はまだまだ続きそうだ。