フィギュアスケート男子の羽生結弦(21=ANA)が今季の演技で起用した米歌手のプリンスに再び注目が集まっている。ショートプログラム(SP)に使っているのが、今年4月に急逝したプリンスのヒット曲「レッツ・ゴー・クレイジー」。その曲が収録された10年ぶりのベスト盤「4EVER」が25日の発売からわずか数日で1万5000枚の出荷と、海外ミュージシャンとしては異例の売れ行きを見せている。

 発売元ワーナーミュージック・ジャパンの担当者は「プリンスが亡くなってから初のベストということもありますが、ユヅ君の効果も大きいと思います」と反響に驚いている。CDのジャケットには羽生の名こそないものの「ユヅ効果」を狙い「フィギュアスケート2016ショートプログラム使用楽曲 Let’s Go Crazy収録!!」と記された赤いシールが貼ってある。都内有数のCD店、タワーレコード渋谷の担当者も「予想以上にすごく売れ、品薄です」と話す。

 ベスト盤発売日の25日、羽生はグランプリシリーズNHK杯で、プリンスをイメージした紫の衣装でSPを滑った。今後も結果を出すほどプリンスの曲の売り上げが伸びるかもしれない。【高場泉穂】