14年ソチ五輪で5位入賞した北海道銀行の「カーママコンビ」が復活した。1次リーグC組初戦で札幌学院大に6-3で勝利。スキップ小笠原歩(38)の相棒であるサード船山弓枝(38)は第2子出産のために昨季は休養していたが、今季から本格的に復帰した。ともに結婚、出産を経験して過去3度の五輪出場を果たしたママさんコンビが、18年平昌五輪に向けて動きだした。

 2年前に日本を沸かせた「スキップ小笠原、サード船山」が戻ってきた。めがね姿の小笠原が、船山とともにハウス近くに立って作戦を練る。第2エンドに先制の3点を奪って、試合の流れを引き寄せた。息の合ったコンビで危なげなく札幌学院大を下して白星発進。小笠原は「船山さんと組むのは懐かしい。『まだいたのか、この2人』とよく言われるけど」と笑った。

 中学時代にコンビを結成して3度の五輪に出場した。14年ソチ五輪では日本勢最高の5位入賞。船山は15年6月に第2子を出産。休養していたが、五輪イヤー前年度に本格復帰となった。小笠原は「産後すぐにでも動きだしたいと言って。もっと助けてもらえたら、という感じです」と話した。

 船山不在の昨季は日本選手権でまさかの3位。チームが平昌五輪に出るためには、今大会と同じ軽井沢アイスパークで行われる日本選手権(来年1月)で優勝する必要がある。ライバルは前回優勝のロコ・ソラーレ(LS)北見。小笠原は「船山さんも復帰したばかりで上げないといけないところもある。作戦、ショットで引っ張りたい」。今大会はサード船山を固定して戦う構えだ。【益田一弘】

 ◆平昌五輪への道 五輪出場は10カ国(開催国を含む)。今年と来年の世界選手権の順位によって獲得できるポイントの合計で上位のチームが出場する。早ければ、女子は来年3月の同中国大会(日本は不出場)で、男子は来年4月の同カナダ大会で決まる。日本代表決定は、来年1月の日本選手権がヤマ場になる。前回の優勝チーム(女子はLS北見、男子はSC軽井沢ク)が連覇すれば、そのまま代表決定。それ以外のチームが優勝するとあらためて日本代表決定戦を行う。