男子に続け! 女子も武者修行!? 全日本柔道連盟(全柔連)強化連携フォーラムが16日、東京・講道館で行われ、金野潤強化委員長(49)が女子選手にも武者修行を敢行させる意向を示した。

 同フォーラムは20年東京五輪に向けて、全柔連と強化選手の所属先との意見交換を目的として開催。一部非公開で行われ、男子代表の井上康生監督や女子代表の増地克之監督らから長期的な強化方針が示された。所属先関係者からは特に意見などはなかったという。フォーラム後、金野氏は「女子も将来的には海外の武者修行を考えている。現段階で、誰とか、いつというのは決まっていない。ただ、この1、2年は多くの選手の『チャレンジの年』にして、勝負の20年を迎えたい」と語った。

 武者修行は海外生活経験のある井上監督が推奨し、これまでは男子が行ってきた。13年末にはリオデジャネイロ五輪100キロ級銅メダルの羽賀龍之介が単身モンゴルで1カ月修行し、15年世界選手権初優勝につなげた。リオ五輪81キロ級銅メダルの永瀬貴規も今年1月から欧州3カ国で修行し、同五輪90キロ級金メダルのベイカー茉秋もモンゴルでの修行を志願している。言語や環境が異なる異国で強豪選手と稽古を重ね、柔道以外の精神力も高められるとしている。

 金野氏は今後について「男女ともに世界で勝ち抜く力と技術を持ち、社会的にも評価されるような選手を育成していきたい。強化に関しては、基本的なことは変えないが(リオ大会以上の)さらなる上を目指します」と、日本柔道界の進化を誓った。