最大10種目! 日本水連は17日、世界選手権ハンガリー大会(7月、ブダペスト)代表選手、男女18人を発表した。日本選手権で女子初の5種目を制覇した池江璃花子(16=ルネサンス亀戸)は、個人5種目、リレー3種目、混合リレー2種目に出場する可能性が浮上。実現すれば13年同バルセロナ大会で7種目に出た萩野公介を上回る日本最多となる。なおリレー要員は6月以降に決定する。

 16歳のチャレンジに限界はない。池江が、世界選手権で最大10種目に出場する可能性が浮上した。個人5種目に加えて、鍵はリレー種目だ。五輪種目でもある400メートル、800メートルリレー、400メートルメドレーリレーについては「もちろんです」と出場したい考え。この時点ですでに8種目。13年萩野公介の7種目を超えて、同選手権の日本最多だ。

 本当の驚きはその先だ。世界選手権ならではの混合リレー。男女2人ずつで400メートルのリレーとメドレーリレーを行う。その出場についても「めったにできない種目で気分転換にもなる。楽しさを経験したらリフレッシュされていい。すべてのレースが楽しみ」と明るく言った。混合リレー2種目に出れば、10種目だ。

 まんざらなくもない。池江は昨夏のリオ五輪で個人4、リレー3と日本最多の7種目に出ている。15年同選手権カザニ大会では混合400メートルリレーを経験済み。当時について「とにかく楽しかった。男子選手と泳ぐとスピード感がわからなくて」と笑いながら振り返る。国際水泳連盟が東京五輪の新種目に混合リレーを推薦した、という米国での報道について「楽しい種目。(東京五輪で採用されれば)ぜひ出させてもらいたいです」と即答している。

 個人種目での目標は「ほとんどの種目で決勝に残りたい。その中でも1バタ(100メートルバタフライ)はメダルをとりたい」と話した。村上コーチと話し合ってリレー種目を絞る可能性はあるが、16歳は日本最多のチャレンジを視野に入れている。【益田一弘】

 ◆競泳の混合リレー 世界選手権では400メートルフリーリレーと400メートルメドレーリレーがある。背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライ、自由形の順で泳ぐメドレーリレーは4つの泳法にどの選手を起用するかは自由。ロシア・カザニで開催された15年世界選手権から導入されている。