金なら小判だ-。ノルディックスキー・ジャンプ女子の伊藤有希(23=土屋ホーム)が11日、仙台市内で行われたサポートを受けるスキー、スノーボードのワックス製造販売会社「ガリウム」(本社・仙台)スキークラブの激励会に出席。その席で来年2月の平昌五輪でメダル獲得なら、同社の結城谷行社長が、純金製の小判を約60人の契約選手に贈呈すると発表した。伊藤は「五輪に出場できたら小判を獲得できるように頑張っていきたい」と“ニンジン”取りをさっそく宣言した。

 小判は純金10グラムでガリウムを表す「G」が刻印されており、デザイン料を含めれば20万円以上という。銀メダルなら銀、銅メダルなら銅の小判だが、伊藤は「もちろん、一番良い色のメダルを取りたい。小判は励みになる」と世界挑戦への糧の1つにする。

 同社には、14~15年シーズンからサポートを受けてきた。スキー競技にとってワックスは生命線。結城社長は88年カルガリー五輪の距離代表という経歴の持ち主で、選手を道具だけでなく、気持ちの面でもバックアップしていくつもりだ。「頑張れだけではだめ。先に何かあれば『ヨシッ』と頑張れる」と話す。伊藤は「初優勝した(1月の)W杯札幌大会の時も、その後の蔵王で連勝した時もたくさんのサポートをしていただいた。感謝しています」。高いモチベーションを胸に大舞台でメダルを奪いにいく。【松末守司】