男子フリースタイル61キロ級では中村倫也が決勝、全日本王者とのプレーオフでリオ五輪57キロ級銀メダルの樋口黎を連破して代表入り。男子グレコローマン59キロ級で昨年の全日本王者の文田健一郎(21=日体大)がリオデジャネイロ五輪銀メダリルの太田忍を下し、初の世界選手権(8月、パリ)代表入りを果たした。

 血の気が引いたリオ五輪57キロ級銀メダルの樋口の顔が、ショックの大きさを物語っていた。男子フリー61キロ級決勝で中村に敗れ、プレーオフも先制しながら逆転負け。「タックルに入ってから返された。そこが敗因です」。グレコ59キロ級の太田は文田に敗れ、試合後は淡々と「銀メダルは過去の栄光、いや栄光じゃない過去の実績。それは今の僕には障害でしかない」と挽回を誓っていた。