「サムライ」が侍に近づく。日本ホッケー協会は21日、都内で男女日本代表監督の就任会見を行い、男子「サムライジャパン」のジークフリード・アイクマン監督(58)が女子「さくらジャパン」のアンソニー・ファリー監督(43)とともに出席。開催国として52年ぶりの出場がほぼ決まっている20年東京五輪に向けて「日本の武器である速さ、俊敏さをもとに、ボールが動くホッケーをしたい」と話した。

 アイクマン監督はロンドン五輪を目指す日本代表も指揮していたが、日本協会内の内紛の影響もあって11年に突然解任された。昨年11月、代表監督の公募を知り「やり残したことがある」と手を挙げた。当時から関係が続いていた選手、スタッフからの後押しもあった。応募者42人は12月に5人に絞り込まれていた。異例の復帰に反対意見もあったが、指導力を求める選手たちの声で決定した。

 国際ホッケー連盟(IHF)ではコーチ養成を担当するなど、指導者として世界トップレベル。「チームを強くし、指導者も育てたい」という指揮官の最大の目標はホッケーのメジャー化。「野球は国民的スポーツで人気もある。侍ジャパンと争うつもりはない。ただ、ホッケーのことを少しでも知ってもらうことも、私の仕事」と語った。