違法賭博行為で無期限の試合出場停止処分から再起したバドミントン男子の桃田賢斗(22=NTT東日本)が19日、国際大会復帰戦となるカナダオープン(11日開幕、カルガリー)から羽田空港に帰国した。

 決勝で常山幹太(21=トナミ運輸)との日本人対決には1-2で敗れ、準優勝に終わった。帰国後、千葉・市川市内の練習場で会見した桃田は「今は少し守ってしまうプレーが多い」と反省点を口にした。

 国内復帰戦となった5月の全日本ランキングサーキット(埼玉)、今月上旬の全日本実業団選手権(秋田)と10連勝。カナダオープンも7連勝で決勝に臨んだが、復帰後初の黒星を喫した。「この悔しさをバネにしたい。もっと自分を見つめ直し、私生活からさらにストイックに過ごしていきたい」と表情を引き締めた。

 当初予定した全米オープンはエントリーも出場枠から漏れたため、次戦は来月のヨネックスK&Dグラフィックスインターナショナルシリーズ(3日開幕、米国)に出場。その後は9月の全日本社会人選手権(1日開幕、広島)に出場し、再び国際大会に参戦する見込みだ。

 昨年リオ五輪金メダル候補だった桃田の世界ランク最高位は2位。だが、同4月に日本協会から無期限の試合出場停止処分を受けた際に、世界ランクは抹消された。現在は日本代表ではなく、今回の国際大会出場は特例の自費参加。今後は3年後の東京五輪へ、国際大会でポイントを稼ぎ、世界ランキングを上げていく。「前はミスを恐れず、アグレッシブにプレーしていた。今は少し守りに入っている。練習から意識していきたい」。東京五輪への戦いが本格的に始まった。