2020年東京五輪・パラリンピックの大会後に新国立競技場がサッカーやラグビーの球技専用となる見通しになり、日本ラグビー協会の坂本典幸専務理事は「前の国立競技場の時は、ラグビーでスタジアムが満員になった。新国立が専用球技場として、ラグビーにも使用させていただけることは大変ありがたい」と歓迎した。

 一方、五輪のレガシー(遺産)として陸上トラックの存続を要望してきた日本陸上競技連盟の幹部は「国が方針を決めたことですから」と多くを語らなかった。横川浩会長も「現段階ではコメントできない」と慎重な姿勢だった。

 日本サッカー協会はもともと将来のワールドカップ(W杯)招致を見据え、約8万人収容でピッチと観客席の近い仕様のスタジアムの整備を要望してきた。現在、日本代表のW杯予選や国際親善試合は、球技専用の埼玉スタジアム(さいたま市)で行われることが多い。都心部の新国立で開催すれば、これまで以上の来場者が期待できる。サッカー界にとっても追い風となりそうだ。