フィギュアスケート男子で16年全日本選手権2位の田中刑事(22=倉敷芸術科学大)が3日、関西空港からアジアフィギュア杯が行われている香港へ出発した。兵庫・西宮市内のリンクで早朝5時前から練習を行い、空港に姿を見せると「(シーズン序盤でコンディションは)まだ完璧ではないけれど、しっかりやろうと思っています」と決意を示した。

 今季のショートプログラム(SP)は大人っぽさのあるブルースの「メモリーズ」。田中は「あまり曲自体に特徴が無く、強弱が最後のステップにしかない」と分析する。だからこそ「しっかりと音を外さず、ジャンプを成功させないといけない。ジャンプを成功させることが、自分で作るアクセントになる」と難しさを口にする。

 SPは4回転ジャンプを1本から2本に、昨季と同じ「フェデリコ・フェリーニメドレー」で臨むフリーも2本から3本に増やす。増やすのはいずれもトーループで、4回転については「調子がいいときはいい。試合の中でイメージとすりあわせたい」とテーマを掲げた。

 18年平昌五輪の男子出場枠は3。大切な五輪シーズンの初戦がいよいよ始まる。