シニア2戦目の坂本花織(17=神戸FSC)が大胆な改革に着手した。香港で5日に行われた今季初戦のアジア・トロフィーSPで使用した「死の舞踏」から「月光」に変更。ジャンプ3つを全て後半に集めた。フリップ-トーループの連続3回転、3回転ループで転倒する苦しい出来に「手応えは3%ぐらい」と表情を曇らせたが「これをしっかり滑り込めば、もっと伸びる」。54・68点で5位からのスタートになった。

 水面下では7月下旬の岩手合宿から、新フリー「アメリ」の振り付けを担当するブノワ・リショー氏と「月光」に取り組んでいた。演技後半に集めたジャンプも、同氏から「フリーで(演技後半に)4つ跳べるなら、SPもへっちゃらだ」と背中を押されたという。今回は準備期間が少なかったものの、成熟すれば強力なプログラムになる可能性は十分にあり。18年平昌五輪出場を目標に掲げる17歳は「今年はイメチェンが目標。今までやったことのないことを取り入れるので、チャンスも出てくる。(プログラムを)変えて良かった」と前向きに捉えた。