15シーズン目を迎えるトップリーグが開幕し、昨季王者サントリーはキヤノンに32-5で勝利した。昨季MVPとトライ王を獲得したWTB中鶴隆彰(26)が2トライを奪い、攻撃をけん引。守っても粘り強いタックルで相手を1トライに抑え、快勝した。

 2年連続トライ王を狙う中鶴が、開幕から結果を出した。前半35分、味方が連続攻撃でボールをつなぐと、敵陣深くでの密集に駆け寄った。「相手が外側に意識があるのが分かった」と自らの判断で本来の右サイドから中に走り込んでボールを受けると、一瞬のスピードを生かしてインゴール中央に飛び込んだ。終了間際にも右サイドで滑り込むようにボールをキャッチし、だめ押しのトライ。勝利に導く活躍に「まずは結果が出せてうれしい。ライバルも多いし1試合ずつアピールしていきたい」と満足そうに振り返った。

 チームはオーストラリア代表103キャップを誇るCTBギタウを補強するなど、代名詞の攻撃ラグビーを貫き、連覇を目指す。沢木監督は「試合後のミーティングでも選手は満足していない。昨年のチームを超えるための準備をしていく」と気を引き締めていた。