非五輪階級の女子55キロ級の奥野春菜(18=至学館大)が4試合を勝ち、初出場優勝の快挙を成し遂げた。前日に男子グレコローマンスタイル59キロ級の文田健一郎(21=日体大)が世界一に輝いており、今大会の日本勢で2つ目の金メダルとなった。

 三重県出身の奥野は五輪3連覇の吉田沙保里(34=至学館大職)を育てた吉田の父、栄勝さんの指導を受け、タックルを武器とする攻撃的なスタイルが吉田と似ていることもあり「沙保里2世」と呼ばれる逸材。決勝でも積極的に攻め、オドゥナヨフォラサデ・アデクロイエ(ナイジェリア)を5-4で退けた。

 女子75キロ級の鈴木博恵(30=クリナップ)は3位決定戦で勝ち、銅メダルを獲得した。

 58キロ級は昨年のリオデジャネイロ五輪53キロ級決勝で吉田沙保里(至学館大職)の五輪4連覇を阻んだヘレン・マルーリス(米国)が5試合全てテクニカルフォール勝ちし、2015年大会の55キロ級に続いて2度目の優勝を飾った。

 ◆鈴木博恵の話 世界選手権に出るたびにメダルが欲しいと思っていたが、ようやく取れた。3回戦で負けたが、切り替えて銅メダルを取ろうと思って闘えた。