米スポーツ専門局ESPNは、南北戦争で南軍司令官だった「ロバート・リー」将軍と同姓同名のアナウンサーが、南部バージニア州シャーロッツビルで行われる大学アメリカンフットボールの試合の実況中継から外れることを明らかにした。米メディアが23日伝えた。

 シャーロッツビルにあるリー将軍の像撤去計画に抗議した白人至上主義者と反対派による12日の衝突事件を受け、配慮した。ESPNは「本人の安全のためで、リー氏とも合意している」と説明した。

 試合は9月2日のバージニア大-ウィリアム・アンド・メアリー大戦で、リー氏は別の都市の中継に回るという。

 白人至上主義者らは当時、たいまつを掲げながらバージニア大構内を行進した。

 一方、シャーロッツビル市議会は23日、リー将軍の像などに黒い覆いをかぶせることを決めた。多数の死傷者を出した衝突事件以来、初めて開かれた議会では、事件を未然に防止できなかったことに抗議するデモ隊が乱入するなど混乱した。

 奴隷制度維持を求めた南軍に関連する記念碑などを撤去する動きは全米で広がっている。