世界40位の杉田祐一(29=三菱電機)が国内最大の舞台で重圧の前に力尽きた。7月のアンタルヤオープン決勝で下していた同31位のマナリノ(フランス)に2-6、4-6のストレートで敗れた。「こんなにもプレッシャーがかかってしまった。体が想像以上にエネルギーを使わなくてはいけなかった」。

 杉田は、第1セット2-0、第2セットは3-1とリードを奪った。しかし、両セットともに、次の自分のサービスゲームを失い、「あそこでサーブをキープしていたら違った展開になっていた」と悔やんだ。

 楽天ジャパンオープンは、国内で唯一のツアー公式戦だ。日本男子にとっては、最高の晴れ舞台で、2度の優勝を誇る錦織圭も「1番、結果を残したい大会のひとつ。その分、プレッシャーも相当なもの」と話していた。杉田は、その錦織に対し「重圧がよく分かった。ここで優勝するのは並大抵じゃない」と、あらためて偉大さを実感していた。

 今大会のベスト8で、9日発表の最新世界ランキングで、自身初めて30位台で自己最高の36位となる可能性が濃厚。来年1月の全豪で32人のシード入りに向け、また一歩近づいた。

 また、来季に向けて、コーチやトレーナーを一新させる考えを明かした。