マクラーレン・ホンダはフェルナンド・アロンソが11位、ストフェル・バンドーンが13位とQ3進出を逃す結果となった。予選直前のフリー走行では3強チームに次ぐ7位・8位につけていたが、予選ではルノーのニコ・ヒュルケンベルグとフォースインディア勢に先行を許した。

アロンソは「他のメーカーが予選モードみたいなものがあるのに対して僕らにはそれがないから、予選では少し差をつけられてしまうんだ」と失速の理由を分析し、予選直後にも「ストレートごとに0.2秒ずつ失っている!」と無線で不満を述べていたが、パワーユニットに問題はなかったとホンダの長谷川祐介F1総責任者は説明する。

 「データ上は全く問題は無かったんですけど、最後のアタックは一番先頭でコースインしましたから、前にクルマがいなくて完全にスリップストリームが使えなかったというのが大きかったのかなと思います。データ上は特に問題はありませんでした」。

 金曜のフリー走行ではダウンフォースを削ったセットアップも試し最高速は325km/hまで伸びたが、土曜は再びダウンフォースを付けるセッティングに戻し最高速は316km/hまで下がってしまった。

 「最高速が出ないのは確かにその(ドラッグの大きさ)の影響は間違いなくあると思いますけど、ラップタイムとして一番速いものを選択しているということに対してはエンジニアを信じています。ただ、グリップレベルや温度、風などコンディションが変わった予選に対して、フリー走行3回目と同じセッティングで良かったのかどうかは疑問もあります」(長谷川総責任者)

 ただし、Q3に進出しなかったため2台ともに決勝はスタート時のタイヤを自由に選ぶことができる(Q3進出者は予選Q2で使用したタイヤでスタートしなければならない)。

 アロンソは「Q3に行けば9位や8位になれる可能性もあったかもしれないけど、11位で新品タイヤを履いたマシンに抜かれてしまうかもしれない。それよりも明日のスタートタイヤを自由に選べることの方が大きいし、11番手もスタートポジションとしては悪くない。明日はそのアドバンテージを生かしてここからポイントを取れればいいね」と話し、その利点を生かして入賞を目指す。(米家峰起通信員)