竹内択(北野建設)小林陵侑、葛西紀明(ともに土屋ホーム)小林潤志郎(雪印メグミルク)で臨んだ日本が3位に入り、昨年2月以来、2季ぶりに表彰台に輝いた。1回目に3位につけ、逆転を狙った2回目は、順位を上げられなかったが、昨季1度も立てなかった表彰台を確保。18年平昌(ピョンチャン)五輪で狙う2大会連続メダルへ、状態が上がってきた。

 日本が復活を印象づけた。20日の第1戦4位から順位を1つ上げ、2季ぶりの表彰台に上がった。葛西は「練習からみんな良かったのでいけると話していた通り。(風の)条件が公平ならこれくらい飛べることが分かった」とチームは自信を取り戻してきている。

 1回目に2番手の小林陵が、132メートルを飛ぶなど流れを呼び込んで3位につけ、臨んだ2回目。再び小林陵が138メートルの大ジャンプで一時は2位まで浮上した。「力んだ」というアンカーの小林潤が129・5メートルと飛距離を伸ばせず順位を落としたものの、2位争いを演じ、表彰台に立ったことは価値がある。

 「潤志郎」効果だ。昨季、団体戦はW杯で5位が最高、世界選手権も7位と惨敗した。世界と差をつけられたとする向きもあったが、19日の個人開幕戦で小林潤が、14年11月の葛西以来、3季ぶりの日本勢の勝利をつかむと雰囲気が一変。全日本スキー連盟の横川朝治ヘッドコーチが「俺も、俺もとなっている」と話すように、相乗効果で各選手のレベルも上がってきた。

 優勝候補のポーランドが失格したこともあり、楽観視はできないが、世界との差が縮まっていることは証明した。五輪2大会連続メダルへ、日本が再加速したことは間違いない。【松末守司】