NFLのコルツは6日、一度は新監督として発表したジョシュ・マクダニエルズ氏の就任を数時間後に撤回する異例の事態に見舞われた。同氏から翻意を伝えられたためで「驚き、失望している」と声明を出し、予定した記者会見も中止した。

 41歳のマクダニエルズ氏は、今季のスーパーボウルで敗れたペイトリオッツでコーチを務めていた。スポーツ専門局ESPN(電子版)によると、ペイトリオッツ側から条件の上積みがあったことや、家族のことを考えて引っ越しを嫌ったことなどから残留を決めた。

 ペイトリオッツの日程終了まで人事発表を待たされた形のコルツは、他の有力候補を見送った揚げ句に袖にされた。このドタバタ劇は、ペイトリオッツで師事する名将ベリチック監督が2000年にジェッツの監督に指名されながら翌日に辞退した一件に重なる。

 ブロンコスで監督として失敗した過去のあるマクダニエルズ氏は、将来的に監督に再登板する希望があるとされるが、CBSスポーツ(電子版)は「ペイトリオッツ以外に信用するチームがあるだろうか?」と批判的に指摘した。