東地区3位の川崎ブレイブサンダースは、昨季B2王者で西地区6位の西宮ストークスを下し、今季28勝目を挙げた。東地区首位のアルバルク東京と2位の千葉ジェッツは現在29勝で、川崎は1勝差に迫る。5月まで行われるリーグ戦の3地区の各2位までと、それ以外の勝率上位2チームがチャンピオンシップ(CS)に進出するが、CSのホームアドバンテージを得るためにも、より上位での勝ち抜けは大きな意味をもつ。東地区は6チームすべてが勝ち越している状況で、大混戦が続いている。

 川崎は第1クオーター(Q)はエースのニック・ファジーカス(32)の10得点などで24-15と突き放す。第2Qは途中出場した藤井祐真(26)が2本の3点シュートを含む10得点。第3Q、辻直人(28)が3本の3点シュートなどで11点、ファジーカスも11点を決めて73-64と点差を広げ、第4Qも振り切った。

 勝利したものの、選手たちは口をそろえて守備についての反省を口にした。主将の篠山竜青(29)は「打とうと思えば打てる場面で立て続けにミスをした。コントロールのところが反省点。守備を締めないといけない」。この試合で合計15得点を挙げた藤井は「相手の攻撃が止まっていたところで、自分はいつもどおりの自分のプレーをしようとした結果、シュートが入って点が入った」と少し充実感をにじませた。その一方で、西宮の岡田優(34)に25得点を許したことについてチーム全体を振り返り「ターンオーバーされるシーンが多くて岡田さんを乗らせてしまった。もっと打たせないような守備をしないといけない」と苦い表情で気を引き締めた。14得点を決めた辻も「自分たちのペースで長い時間進められなかった。最後までじりじりいってしまった」と表情は硬かった。

 北卓也監督(45)は「ターンオーバーで簡単なシュートを決められているので、そこで精度の高いプレーができたらもっと点差を離せたのかな。96点取っているので攻撃はまあまあ。89点取られているのは守備は若干どうかな、という感じです」と総括した。

 10日も西宮との1戦が控える。藤井は「東地区でも首位になれるポジションにいる。A東京、千葉にも2連勝すれば行ける可能性がある位置。西地区の相手に負けてしまうと痛いので、集中して戦いたい」と意気込んだ。