アップデート型“スペック2・1”パワーユニットを投入したメルセデスAMGのルイス・ハミルトンが1回目、2回目ともにトップタイムをマークした。

 2008年以来10年ぶりの復活開催となるフランスGPは、1990年以来の開催となるフランス南部のポール・リカールが舞台。気温は29度、路面温度は50度を超える好天に恵まれ、周辺道路は大渋滞で交通がマヒしてしまうほどの盛り上がりを見せた。

 4本のストレートを低速コーナーでつないだようなパワーサーキットゆえに新パワーユニットの効果は大きく、スペインGP以来勝利から見放されているハミルトンが好調ぶりを見せた。しかしチームメートのバルテリ・ボッタスは水漏れが発生し修復作業で40分以上を失うなど、不安もないわけではない。

 トロロッソ・ホンダは母国GPとなるピエール・ガスリーが10番手につけたが、ブレンドン・ハートリーはパワーユニットのトラブルでマシンをコース脇に止める場面もあった。

 ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは次のように説明した。

 「セットアップ作業は全体的にスムーズに進めることができましたが、ハートリー車は突然テレメトリー上でパワーユニットのデータに異常が出たので止めました。アップデートに起因したトラブルではないと判断していますが、機械的にダメージを受けてしまったので、残念ながら新品に交換してペナルティーを受けることになります」

(米家峰起通信員)