世界ランク19位錦織圭(28=日清食品)が8日、全米オープン準決勝で4大大会13度優勝を誇る同6位ノバク・ジョコビッチ(31=セルビア)と激突する。対戦成績2勝14敗の難敵。14年準決勝の再現となるが、4年前は3-1で破り、4大大会のシングルスで日本人として史上初めて決勝進出の快挙を成し遂げた。だが、その後は12連敗と高い壁としてたちはだかれ、最も苦手と言っていい相手になっている。4年前の全米オープン準決勝以来の勝利で、女子の大坂なおみ(20=日清食品)に続く決勝進出なるか。初対戦の2010年全仏オープンから、2人の激闘を写真で振り返る。

 

◆2010年5月28日・全仏2回戦● 1-6、4-6、4-6


 世界246位の錦織圭(20)が、日本男子36年ぶりの大会3回戦進出を逃した。同3位で08年全豪覇者のノバク・ジョコビッチ(23=セルビア)に1-6、4-6、4-6の2時間40分でストレート負け。しかし、右ひじの故障から2月に復帰して以来初の4大大会で、全仏初勝利を挙げ自信を深めた。



◆2011年11月5日・スイス室内準決勝○2-6、7-6、6-0


 錦織が日本男子初の大金星。 世界32位の錦織圭(21)が、日本男子史上初めて世界1位を破る快挙を達成した。今年、全豪、ウィンブルドン、全米を制し、わずか3敗しかしていないノバク・ジョコビッチ(24=セルビア)相手に、第1セットを落としてから2-6、7-6、6-0の大逆転勝ち。


スイス室内準決勝でジョコビッチと対戦する錦織(ロイター=共同)(2011年11月5日)
スイス室内準決勝でジョコビッチと対戦する錦織(ロイター=共同)(2011年11月5日)
スイス室内準決勝で世界ランキング1位のジョコビッチを破り、ガッツポーズする錦織(AP)(2011年11月5日)
スイス室内準決勝で世界ランキング1位のジョコビッチを破り、ガッツポーズする錦織(AP)(2011年11月5日)

◆2014年3月28日・ソニーオープン準決勝 棄権


 世界21位の錦織圭(24=日清食品)が左足付け根のケガで、準決勝を戦う前に棄権した。同2位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)と対戦予定だったが、2月の米デルレービーチ大会2回戦で棄権したケガの痛みが増した。今大会では4回戦で同4位のダビド・フェレール(スペイン)、準々決勝で同5位のロジャー・フェデラー(スイス)を破る快進撃を見せた。


◆2014年9月6日・全米オープン準決勝○6-4、1-6、7-6、6-3


 歴史の針が動いた !  世界ランク11位の錦織圭(24=日清食品)が、4大大会のシングルスで日本人として史上初めて決勝進出の快挙を成し遂げた。同1位のノバク・ジョコビッチ(27=セルビア)を6-4、1-6、7-6、6-3で破った。1918年(大7)の4大大会初挑戦から日本人がシングルスの第1シードに勝ったのも初めて。2時間52分の熱戦。試合後は「何が起こったか分からないけど、とってもうれしい」。ラケットを放り投げると力強いガッツポーズを繰り出し、跳び上がって喜んだ。気温32度、湿度は70%。コート上は照り返しで50度近い中での消耗戦。「正直、自分でもおかしいなと思うほど体力面で強くなっている。相手の方が疲れているように見えた」。決勝はチリッチに敗れたが、日本人前人未到の決勝進出となった。


必死の形相でボールに飛び付く錦織(ゲッティ=共同)(14年9月6日)
必死の形相でボールに飛び付く錦織(ゲッティ=共同)(14年9月6日)
テニスの全米オープン男子シングルスでジョコビッチを破り決勝進出を決め、跳び上がって喜ぶ錦織(ゲッティ=共同)
テニスの全米オープン男子シングルスでジョコビッチを破り決勝進出を決め、跳び上がって喜ぶ錦織(ゲッティ=共同)

◆2014年11月1日・パリ・マスターズ準決勝●2-6、3-6


◆2014年11月15日・ATPツアー・ファイナル準決勝●1-6、6-3、0-6


 錦織圭(24=日清食品)の躍進の1年が幕を下ろした。15日のATPツアー・ファイナル準決勝で、世界1位のジョコビッチ(27=セルビア)にフルセットの末に1―6、6―3、0―6で敗れて決勝進出を逃した。分岐点は最終セットの第1ゲーム。2本のブレークポイントを握りながらミスで落とした。「意識しすぎた」。相手を強いと思いすぎて焦る癖が顔をのぞかせた。流れは、もう戻らなかった。


シングルス準決勝でジョコビッチ(左)にストレートで敗れ握手する錦織(共同)(14年11月15日)
シングルス準決勝でジョコビッチ(左)にストレートで敗れ握手する錦織(共同)(14年11月15日)

◆2015年5月15日・イタリア国際準々決勝●3-6、6-3、1-6


 世界6位の錦織圭(25=日清食品)が、王者の厚い壁の前に屈した。世界1位で、今季マスターズ大会3戦無敗で19連勝中のジョコビッチ(セルビア)に、第2セットを奪ったが3-6、6-3、1-6の1時間48分で敗れた。「いいプレーもあったが、それを維持するのは、ジョコビッチ相手だと本当に難しい」と悔しさをにじませた。


◆2015年11月15日・ATPツアー・ファイナル総当たり戦●1-6、1-6


 世界8位の錦織圭(25=日清食品)が、開幕戦で世界王者の厚い壁に阻まれた。同1位で今季4大大会3勝、9月の全米から22連勝中の世界王者ジョコビッチ(セルビア)に1-6、1-6で敗れ、1次リーグA組で黒星スタートとなった。数字上は完敗だが、ストローク戦はレベルが高く、今後に期待を抱かせた。 わずか2ゲームしか奪えなかった。どんなに打っても、壁のように返球される王者の防御に、錦織は天を仰ぐしかなかった。7度目の対戦で、最悪の結果を突きつけられた。今季、4大大会すべて決勝に進出し、3勝を挙げたジョコビッチの前になすすべもなかった。

ジョコビッチと対戦する錦織(共同)(15年11月15日)
ジョコビッチと対戦する錦織(共同)(15年11月15日)

◆2016年1月26日・全豪オープン準々決勝●3-6、2-6、4-6


 世界7位の錦織圭(26=日清食品)が敗れ、32年の佐藤次郎以来、日本男子84年ぶりの4強入りはならなかった。昨年4大大会すべての決勝に進み、3度優勝した同1位のジョコビッチ(セルビア)に3-6、2-6、4-6のストレートで敗れた。「一番強い選手だとはいえ、もっと何かができた。自分の力を全部出せなかった」。ジョコビッチとの差を埋めるには、まだ力が足りない。「まだまだ差はあると感じている」。昨年11月のATPツアー・ファイナル1次リーグでは2ゲームしか奪えなかった。「この2試合で、なかなかチャンスを見いだせない。ふがいない」。少しだけ、自分に怒りがわいた。

テニス全豪オープン準々決勝 試合中、右足太ももにテーピングを施してもらう錦織(撮影・PIKO)(2016年1月26日)
テニス全豪オープン準々決勝 試合中、右足太ももにテーピングを施してもらう錦織(撮影・PIKO)(2016年1月26日)

◆2016年4月3日・マイアミオープン決勝●3-6、3-6


  世界6位の錦織圭(26=日清食品)が、初のマスターズ大会優勝を逃した。同1位の絶対王者ノバク・ジョコビッチ(セルビア)に3-6、3-6のストレート負け。完敗したが、4大大会に次ぐ格付けの同大会2度目の準優勝で、今年の残る4大大会制覇に大きな期待を抱かせた。 目に見えないジョコビッチの圧力に、がんじがらめにされたように、錦織はミスを重ねた。「自分のやりたいプレーをさせてくれなかった。本当に崩すのは難しい」。必死でスキを探したが、穴が見つからず、対戦成績は6連敗となった。



◆2016年5月7日・マドリードオープン●3-6、6-7


 世界6位の錦織圭(26=日清食品)が、世界王者の厚い壁の前に3大会連続での決勝進出を阻まれた。同1位のジョコビッチ(セルビア)に3-6、6-7のストレートで敗れたが、今季3度目の対戦で、打倒王者の手応えはつかんだ。

 ストレートで敗れたが、4本のマッチポイントをはね返し、一時はフルセットを期待させた。「(今季の)彼との試合の中で一番、自分が充実したテニスをしていた」と手応えを口にした。「じっくりプレーしようと思い、そんなに焦りすぎず、無駄なミスも少なかった」。ただ、ストレート負けも事実。「まだ2セットで負けているので差はある。ただ、本当に細かいところの差だと思う」。


マドリードOP準決勝でジョコビッチに敗れ、天を仰ぐ錦織(撮影・PIKO)(2016年5月7日)
マドリードOP準決勝でジョコビッチに敗れ、天を仰ぐ錦織(撮影・PIKO)(2016年5月7日)

◆2016年5月14日・イタリア国際●6-2、4-6、6-7


 世界6位の錦織圭(26=日清食品)が世界王者に惜敗した。同1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)に合計獲得点が1点差という僅差で、6-2、4-6、6-7の3時間1分にわたる激戦の末に逆転負けした。獲得点はジョコビッチの112に対し111とわずか1点差の攻防。「本当に悔しい。残念しかない」と悔しがった。


リターンする錦織(撮影・PIKO)(2016年5月14日)
リターンする錦織(撮影・PIKO)(2016年5月14日)


◆2016年7月31日・ロジャーズ杯決勝●3-6、5-7


 世界6位の錦織圭(26=日清食品)がマスターズ初優勝を逃した。今季5度目の対戦となる世界王者で同1位のジョコビッチ(セルビア)に3-6、5-7のストレートで敗れた。5月の同じマスターズ大会、イタリア国際準決勝は、最終セットまで追い詰めた。錦織は「もう少し。勝ちが見えている」と打倒王者に手応えをつかんでいた。しかし、この日は「まだまだ遠く感じる」とトーンダウン。自分のプレーが悪くなくとも、王者に強さを見せつけられた。


◆2016年11月19日・ATPツアー・ファイナル準決勝●1-6、1-6


 世界5位の錦織圭(26=日清食品)が完敗した。元世界王者で同2位のジョコビッチ(セルビア)に1-6、1-6の66分で敗退し、今季の公式戦全日程を終了した。 手も足も出ないとは、こういうことを言うのだろう。錦織は武器のフォアが全く入らず、どんどんミスが増える絶不調。その負の連鎖で相手は上昇気流に乗り、あっという間に差は開いた。「何1つできることなく終わった。とてつもなく悪かった」。失望感だけが漂った。「反応が悪かった。でも、今日の彼が強すぎた」。わずか2ゲームしか奪えなかった。

ジョコビッチ戦でボールに食らいつく錦織(撮影・PIKO)(2016年11月19日)
ジョコビッチ戦でボールに食らいつく錦織(撮影・PIKO)(2016年11月19日)

◆2017年5月12日・マドリードオープン準々決勝 棄権


 マドリード・オープンの男子シングルスで世界8位の錦織圭(27=日清食品)が、同2位のジョコビッチ(セルビア)との準々決勝を右手首の痛みで棄権した。試合前の練習でストロークは通常にこなした。しかし、その後にベンチで何度も右手をもみ、続くサーブでは数球打っただけで、練習を切り上げた。


◆2018年5月8日・マドリードオープン1回戦●5-7、4-6

 世界20位の錦織圭(28=日清食品)は、元世界王者で同12位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)に5-7、4-6のストレートで敗れた。両者は元トップ10、けがで昨年の後半を離脱し、今年復帰した。同じ境遇同士の対戦は、ジョコビッチが全盛期の強さを見せ、錦織は及ばなかった。錦織は、第1セットの第5ゲームで相手のサービスゲームをブレーク。先にリードした。しかし、「出だしでたたみかけられるところを逃してしまった」。すぐに追いつかれ、そのまま競り負けた。


◆2018年5月18日・イタリア国際準々決勝●6-2、1-6、3-6


 世界24位の錦織圭(28=日清食品)が惜敗した。元世界王者で同18位のジョコビッチ(セルビア)に6-2、1-6、3-6で逆転負けを喫した。これで対ジョコビッチ12連敗で通算対戦2勝13敗となった。それでも右肘のケガから完全に戻ってきた感覚があるから、打倒ジョコビッチを逃し、いっそう悔しさが募った。「確実に勝てた試合だった。もったいない。この負けはこたえる」。何度もチャンスがありながら「大事なポイントが取りきれなかった」とくちびるをかんだ。

男子シングルス1回戦でジョコビッチ(左)にストレートで敗れ、握手する錦織(共同)(18年5月18日)
男子シングルス1回戦でジョコビッチ(左)にストレートで敗れ、握手する錦織(共同)(18年5月18日)

◆2018年7月11日・ウィンブルドン準々決勝●3-6、6-3、2-6、2-6


 ジョコビッチの壁は厚かった。世界28位の錦織圭(28=日清食品)がジョコビッチ(セルビア)に1-3で屈し、1933年の佐藤次郎以来85年ぶりの4強入りを逃した。「なかなか崩せなかった。プレー内容は悪くなかったが何かが足りない」。チャンスはあった。セットを分け合った第3セット2オール。相手のサーブで、3本連続のブレークポイントを握った。「あそこを取っていたら、自信もついてプレーも変わっていたかもしれない」。それを逃すと、雪崩のように4ゲームを連続で失った。

ジョコビッチのショットに食らいつく錦織(ロイター)=2018年7月11日
ジョコビッチのショットに食らいつく錦織(ロイター)=2018年7月11日