日本ラグビー協会は25日、19年ワールドカップ(W杯)日本大会に向けた日本代表の事前キャンプ地に北海道網走市と宮崎市が決定したことを発表した。

 19年6月9~28日、同7月7日~24日は宮崎市のシェラトングランデオーシャンリゾート、8月18~28日は網走スポーツ・トレーニングフィールドで合宿を行う予定。日本協会は両自治体とも充実した練習環境を大きな理由に選出した。現在、他自治体とも調整中のため日程変更の可能性もあるという。

 15年イングランド大会前にも施設がコンパクトに集約されている宮崎市で度々合宿を行った。網走市は夏場のトップリーグのキャンプ地として有名で、涼しい気候と温泉などの施設も充実している。

 この日、都内で会見を行った、日本協会の薫田真広強化委員長は「宮崎市は施設の使い勝手もよく選手からの評価も良い。前大会に苦しい思いをした選手もいるが、新たな気持ちで頑張ってほしい。網走市はハードワークも出来て、リカバリーも出来る最適地。2カ所は数あるキャンプ地の中から決めさせて頂きました」と話した。日本代表のジョセフ・ヘッドコーチからは事前キャンプ地の選出について(1)コンパクト(2)本番までのピーキングの2点のリクエストがあったという。

 同席した宮崎県の河野俊嗣知事は“縁起の良い宮崎”を前面に押し出した。「(宮崎合宿を経た)ラグビー日本代表は15年W杯の南アフリカ戦の劇的勝利。6月の(テストマッチの)イタリア、ジョージア戦の勝利につながった。平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)で活躍したスピードスケートの選手も陸上トレーニングをしている。スポーツランド宮崎を掲げ、まさに『結果の出る宮崎』です」と強調。

 合宿の誘致に力を入れている網走市の水谷洋一市長は「環境の良さ、食事、温泉地が評価されたと思う。近隣自治体含めラグビーが日常にある街です。19年W杯に向けて最高の環境を提供したい」と話した。

 開幕直前から使われる1次リーグの公認キャンプ地は既に東京都内2カ所と浜松市が内定している。それ以前の事前キャンプ地はチームと自治体が直接交渉して今回の2自治体に決まった。