日本大学アメリカンフットボール部の、悪質な反則問題に関する、日大アメフト部第三者委員会が30日、都内で最終報告記者会見を開いた。委員長の勝丸充啓弁護士は会見の中で、日大の問題点として

 <1>学生ファーストの姿勢の欠如

 <2>説明責任の姿勢のなさ

を挙げた。

 勝丸弁護士は、学生ファーストの姿勢の欠如について説明する中で、アメフト部員約150人の行ったアンケートの中で、部員たちから「下手なことを言うと大学に通報されるのではないかという目を向けられた」と明かした。その上で「学生ファーストの姿勢があれば、真相に迫ることが出来ただろう。でも、実際に行われたのは口封じで、学生に信用されず、真相も解明できなかった。それではダメでしょう」と日大の姿勢を一刀両断した。

 説明責任のなさについても「内部説明が全くない状態で、もみ消し工作が行われた。私学でも公教育を行っているのだから、社会に対しても説明責任があった。日大は内外にも説明する姿勢が欠けていた。その重要性を肝に銘じて欲しい」と指摘。その上で経営トップの田中英寿理事長に対し「危機管理の責任があったが、人ごととして何の対応もしなかった。あまりに無責任で、大学の信頼と評判は大きく損なわれた。学生ファーストの運営を宣言するとともにに反省、謝罪を含めた自らの責任を語るべき」と厳しく批判した。【村上幸将】