日本勢が思わぬ“洗礼”をものともせず、そろって初戦突破した。男子シングルスで初出場の西本拳太(23=トナミ運輸)は、天井から落ちる水滴に悩まされたが、2-0でイタリア選手に勝利。混合ダブルスの小林優吾(23=トナミ運輸)松友美佐紀(26=日本ユニシス)組は、モップから出た糸くずに滑りそうになりながらも、2-0でオランダペアを下した。

 西本がしきりに天を仰いだ。「5点に1回ぐらい落ちてきて…」。天井から垂れてきたのは水滴。「一番踏ん張るところ」というコートの中央付近をスタッフにこまめに拭いてもらいながら、世界選手権初勝利を収めた。思わぬ洗礼に「なんとか無事終えてよかった」と笑いながら振り返った。

 別のコートでは小林、松友組が糸くずに悩まされた。コート上の汗を拭き取るはずのモップから糸くずが出て、それがコートの端でふわふわと舞った。滑るのを防ぐため、2人とも試合の合間にごみを払ったが、それでも取りきれず。「怖かった」と松友。小林も「足で一生懸命払っていました」と苦笑いだった。

 この日はメインコートでもモップの糸くずが落ちていた。大会関係者によれば、その場で審判などに申し出れば速やかに対処するとのこと。試合の大事な局面で影響がなければいいが…。