２０２０年東京オリンピック（五輪）自転車競技のロードレースコースが９日、発表された。東京・武蔵野の森公園をスタートし、静岡・小山町の富士スピードウェイにゴールする男子約２４４キロ、女子約１４７キロのコース。上った高さの合計を表す獲得標高が男子で約４８６５メートルという五輪史上でも例のない超難関コースで、同席した日本自転車競技連盟の中野浩一強化委員長（６２）も、思わず「もう少し、日本選手にやさしいコースにしてくれても…」と本音をもらした。

　ロードレースは皇居外苑を発着する計画だったが、国際自転車連合（ＵＣＩ）が高低差の少ないコースに難色を示し、景観のいい富士山周辺への変更を要望。東京から神奈川、山梨、静岡と１都３県、１５市町村（女子は１３）を通過するコースになった。中野氏は「クライマー（上りの強い選手）に有利。日本選手は一生懸命トレーニングして、何とか完走できるようにしてほしい」と話していた。

　ダビド・ラパルティアン国際自転車連合会長のコメント　真の実力が試される舞台となるだろう。富士五湖など日本を象徴する観光名所を通る、息をのむような景色を背景としたレースは、観客やテレビで観戦する世界中の人々を魅了することと思う。