W杯ボルダリング最終戦となる第7戦の男子予選を日本勢9人が通過し、18日に20人で争われる準決勝に駒を進めた。

 同種目の年間総合王者をかけて、首位のクルーダー(スロベニア)を4点差で追う楢崎智亜(22=TEAM au)は5課題中4課題を完登(かんとう)。A組7位で準決勝進出を決めたものの、完登できなかった第3課題を悔やみ「足を残さないと耐えられない場面で体が振られてしまったのはアップ不足。ギュッと集中できなかった」と反省を口にした。

 W杯初優勝を狙う藤脇祐二(22=福井県連盟)が全選手唯一の5完登で、A組首位で通過した。楢崎智や藤井快(25=TEAM au)手こずった第3、第4課題も完登し「僕の前に日本人で強いメンツの人が出ていて、だいたいそれで課題の強度とかどれくらい難しいかが分かるんですけど、結構帰ってきてない人(トライ数を重ねるため、帰ってくるまでに時間がかかる人)が多くて、それが登れたので自信になった」と胸を張った。藤脇は男子予選前日にハチに刺されたことも明かし、「(ハチの出る)シーズンらしくて、めっちゃ多いんですよね。昨日も左脇の下がすごい痛いなと思ったら針だけ残ってて」。同じくA組6位で予選を通過した杉本怜(北海道連盟(26)から、13年大会にハチに刺されながらも優勝した経験を聞き、「杉本さんもハチに刺されて体調不良になったのに優勝しているので、悪くないですね。それを信じて、あまり気にせずに」と笑った。