バクー市内には英国の「ロンドンタクシー」が数多く走っている。レトロなフォルムに丸いライトは愛嬌(あいきょう)があるようでかわいい。世界遺産の旧市街地周辺を走る姿は絵になる。外見は良いが、運転手が実に厄介だ。メーター付きの車が少なく、事前交渉することがほとんど。乗車前に領収書をお願いしても支払い時には「次、会った時に渡すよ」などとテキトーだ。

車型は20年東京オリンピックに向けて急増中の「ジャパンタクシー」にも似ている。バクー市民は2年後、日本のタクシーのおもてなしに驚くだろう。タクシーに乗るたびに、“お祭り”が近づいていることを強く感じた。【峯岸佑樹】