レバンガ北海道は大阪エヴェッサ(西地区)を70-53で下し、今季2戦目で初白星を挙げた。ともに206センチのマーク・トラソリーニ(28)デイビッド・ドブラス(37)を中心に、9人で計50リバウンドを獲得。空中戦を制し、試合の主導権を握った。堅い守備からの速攻を目指すジョゼ・ネト監督(47)の理想を体現した試合運びで、新体制初勝利をホームで飾った。1勝1敗で開幕2連戦を終え、次節(13、14日)は同じ東地区のSR渋谷とアウェーで対戦する。

Bリーグ3年目にして、初めてホームでシーズン初勝利を飾った。コートの中央に立ち、レバンガ北海道のネト監督は3843人の観衆に言った。「我々がプレーする理由は自分たちのためでもあるが、ファンのためです。恩返しができた」。前日の開幕戦黒星から一夜、課題を修正して勝利をつかんだ。

空中戦を制し、流れを渡さなかった。33-29で迎えた後半。第3クオーター(Q)を15点、第4Qを9点と相手の攻撃を抑え込んだ。リバウンド数は前半と同じ25。ゴール下を制圧し、速攻につなげ、後半も37点を積み重ねた。開幕戦に続きチーム最多の25点に、10リバウンドのトラソリーニは「ディフェンスで相手をロースコアに抑えられた」と勝因を挙げた。

昨季リバウンド数は1試合平均34・9。B1の18チームで最低だった弱点を修正して、チームリバウンドも含め全体で50リバウンドを獲得した。ネト監督は「(練習試合など)毎試合終わった後に複数の選手には、リバウンドを取ってくれと伝えている」。練習からポジショニングなど細かい指示を与え、磨いてきた成果が実った。

6日の開幕戦で、大阪のチーム最多18点を挙げていた210センチ、エグゼビア・ギブソン(29)がケガで欠場。大黒柱を欠いた中での試合となった敵将の穂坂健祐監督(33)は「北海道のプレッシャーに対して、オフェンスを組み立てられなかった」と舌を巻いた。

新生レバンガ北海道は、ホームで勝敗をタイに戻して、次節は昨季2勝4敗と負け越しているSR渋谷と対戦する。ネト監督は「今日のディフェンスは良かった。毎試合ハートを持って、コートで全力を尽くしたい」と先を見据える。着実に進化を遂げ、アウェーの地に乗り込む。【浅水友輝】