レスリング女子で16年リオデジャネイロ五輪で4連覇を達成して以来、休養していた伊調馨(34=ALSOK)が、2年2カ月ぶりにマットに復帰する。

14日、静岡・三島市民体育館で行われる全日本女子オープン選手権57キロ級に出場予定で、20年東京五輪での5連覇に向けた戦いをスタートさせる。13日は会場に姿を現さなかったが、所属先の大橋正教監督は「4月から徐々に体を動かして、戻り具合から東京にチャレンジしたい気持ちが出てきたんだと思う。リオから比べたら仕上がりは7割だが、技のキレは抜群。さすが4連覇」と太鼓判を押した。

リオ後は、パワハラ問題など競技以外で世間を騒がせたが、今春から日体大で本格的に練習を開始していた。夏には、日体大生と、朝はロードワーク、昼はウエートトレーニング、夕は実戦、技術練習と、3部練習をこなすなど、ピッチを上げ仕上げてきた。大橋監督は「すごくリラックスしている」と話す。

実績から2年後の東京五輪につながる12月の全日本選手権(駒沢体育館)への出場は日本協会から推薦されることが濃厚だが、今大会で2位以上なら無条件で出場権を得る。同監督は「(リオ五輪後から導入された)当日軽量と、練習したことがどれだけ試合で出せるかの確認をしたい。結果もそうだが内容を求めたい」と力を込めた。