テニスの世界スーパージュニア選手権が21日まで、大阪市のITC靱テニスセンターで開催されている。18歳以下のトップ選手が集う、国内唯一のグレードA大会(国際テニス連盟公認のトーナメント)。男子の錦織圭も05年にベスト4に入るなど若きスター候補の登竜門的な位置付けであり、15日の開幕から連日、熱戦が展開中だ。

大会第2日の16日には、9月の全米オープンジュニア女子シングルスで2回戦進出を果たした実力者、16歳の佐藤久真莉(CSJ)が登場した。「日本で一番グレードの高い試合」と気合十分の佐藤は、この日のシングルス初戦に敗退したが、昨年優勝したダブルスではストレート勝ちで2回戦進出を決めた。

佐藤はテニス好きの祖父母の影響で、5歳からテニスを始めた。日本では現在、錦織のようなスター選手の出現もあり、幼い頃からテニスに親しむ子どもが増えている。

さらに女子では、9月の全米オープンで4大大会シングルスの日本勢初制覇を果たした大坂なおみの存在も大きい。

テニススクールも開講している今大会の会場、ITC靱テニスセンターによると、「9月ごろから、見学や体験の問い合わせが増えている。例年の2倍は増えているのでは」。さらに「うちは4歳から受講できるのですが、その親御さんからの問い合わせも多いです」。日本人スター選手の台頭で、子どもにテニスを習わせたい親が増えているという。

佐藤は「小さい頃からいっぱい試合に出てきて自信につながっている」と、経験の積み重ねが成長につながると実感している。

この新たなテニス人気や熱気を感じられるのが、世界スーパージュニア選手権の舞台だ。錦織らに続くスター誕生に期待がかかる。【鶴屋健太】