卓球の新リーグ「Tリーグ」が男子は24日、女子は25日に東京・両国国技館で開幕する。新リーグを紹介する連載「卓球 元年」の2回目は「選手と強化」編。参加選手の顔ぶれとルールを紹介する。

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「毎試合、世界選手権みたいな試合をお見せできる」。Tリーグの松下浩二理事長が自負するほど世界各国のトップ選手が、日本の新リーグに参戦する。世界には中国、ドイツ、ロシアなどにリーグがあるが、参戦する男女4チームには過去2シーズンで世界ランキング10位以内に入った実績のある選手の所属が義務づけられたため、初年度から目指す「世界一のリーグ」と言っても過言ではない陣容がそろった。

日本からは16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)シングルス銅メダルの水谷隼(29)、張本智和(15)が東京から参戦し、女子は神奈川から石川佳純(25)、日本生命には平野美宇、早田ひな(ともに18)らがいる。

外国勢は男子は岡山の李尚洙、彩たまの鄭栄植の韓国勢を筆頭に強豪らが出場する。鄭栄植は、今年の世界選手権団体戦で水谷、張本を立て続けに破ったが、24日の開幕戦でいきなり再戦するだけに、世界選手権のリベンジマッチが実現する。また、女子では名古屋に世界ランク8位で石川のライバル、鄭怡静(台湾)らが参加と豪華な顔ぶれがそろっている。

日本にいながら世界トップと試合を重ね、強化できる。プロリーグ設立の意義の1つがここにある。水谷は「移動や時差などの苦労がクリアされ、強化に集中できるのは大きい。またここから強くなれると思います」と話す。

試合は団体戦で行われダブルス1、シングルス3の「4マッチ制」。2勝2敗になった場合は、ビクトリーマッチと呼ばれる延長戦を行う。松下理事長は「1ゲーム勝負であればサプライズが起こりやすい」と期待。新リーグで研さんを重ね、打倒中国の礎を作っていく。【松末守司】