卓球女子で五輪に4大会連続出場し、21日に自身のブログで引退を表明した福原愛(29=ANA)が23日、都内で取材に応じた。福原は今後について、卓球の普及活動に加え、指導者の夢も持っていると語った一方、指導者になるためには勉強も必要だと語った。

福原は、指導者への道を視野に入れているかと聞かれると「1度も指導者として誰かを指導したことがないので。まずは、しっかり勉強してから考えたい。周りから必要とされる指導者になりたい。必要とされるならかなえたい」と答えた。さらに、11月1日の誕生日で30歳になることを受けて、30代でやりたいことは? 聞かれると「自分が無知だと思い知らされた、いろいろなことを勉強し、吸収したい」とも語った。

また、引退を決断した大きな要因の1つに、翌24日に卓球の新リーグ「Tリーグ」が開幕することを挙げた。福原は、引退を考えたのはいつか? と聞かれた際に「5月には、こうした考えがジワジワ出てきて、自分の考えから言葉に出して伝えるのに勇気が必要で、時間がかかってしまいました」と語った。そのことを受けて、なぜ5カ月後になって引退を発表したのか? と聞かれた。福原はTリーグのこと、自らが理事になったことに触れ「Tリーグの開幕も大きくて。日本卓球界の新しいリーグの理事をさせていただく中で、私1人だけ(引退するか否かで)悩んだり、気持ちを口に出す勇気もないのは卓球界に失礼だと思った」と語った。その上で「理事として一歩、踏み出そうと思って、このタイミングでの発表となりました」と、Tリーグの開幕を自らの卓球人生の節目にしたと説明した。【村上幸将】