新潟アルビレックスBBが3連勝を決めた。76-70でシーホース三河を破り、中地区首位をキープした。第1クオーター(Q)、PFラモント・ハミルトン(34)が15得点するなど、24-14とリードし主導権を握った。第3Qで53-51と追い上げられ、第4Qで一時逆転を許したが、PG五十嵐圭(38)の2連続3点シュートでリードを奪い返して押し切った。

アオーレ長岡を埋め尽くした3129人の観衆から「アルビレックス」コールが起きる。その中で五十嵐が躍動した。61-62の第4Q、残り4分9秒で逆転の3点シュート。3分22秒にも3点シュートを決め、突き放す。このQだけで11得点で、終わってみれば20得点。大事な場面でギアをトップに入れた。

この試合の出場時間は39分55秒。「自分たちの今の力を出し切ってチャレンジしようと思った」。チーム最年長の38歳がチームの日本人選手最長時間コートに立ち、鼓舞した。10月31日にフリーアナウンサーの本田朋子夫人(35)が長男を出産した。試合後、MVPに選出されると、観客席から父親になった祝福の声と拍手が起きた。

新潟は立ち上がりから攻勢に出た。ハミルトンが開始1分26秒のフリースローから連続5得点。このQだけで、3本の3点シュートを決めるなど15得点をマーク。三河は開幕5連敗の後、7連勝。調子を上げてアオーレ長岡に乗り込んできた。そんな相手の出ばなをくじいた。

三河との対戦成績は一昨年は2敗、昨季は1勝5敗と相性は悪い。「中地区でもトップクラスのチーム。自分たちの持っているものすべてでトライする」。庄司和広監督(44)は選手にチーム一丸と全力プレーを意識づけた。前節横浜戦で2連勝。2戦ともリバウンドで上回り、ターンオーバーも10個以内に抑えた。試合内容の精度は上がっている。その勢いを止めなかった。強敵を破っての首位キープ。新潟が乗ってきた。【斎藤慎一郎】

◆三河戦 B1初年度の16-17年シーズンは2戦し0勝2敗。昨季は6戦し5戦目まで連敗。1月28日のアオーレ長岡での最終6戦で、第4Qにガードナーのブザービーターで72-70と劇的勝利を挙げ、カード連敗を7で止める初勝利。