ショートプログラム(SP)2位の宮原知子(20=関大)はフリーで143.39点と合計219.47点で、紀平梨花に4.84点及ばず2位に終わった。

優勝こそ逃したが「10キロ」の重さに小さな成長がある。昨季は左股関節疲労骨折のリハビリで始まり、復帰戦も1年前のNHK杯にずれ込んだ。必死の巻き返しで平昌五輪の2枠に滑り込んだが、体のコンディションを常に気にしながら、調整する日々が続いた。

昨季の全日程が終わった今年4月、医師から完治の知らせを受け、ようやく心おきなくトレーニングできるようになった。ジャンプの回転不足克服などを目的に、陸上でのメニューも変化した。

「去年までは自重でのトレーニング。でも、今年はまだ軽いんですが、スクワットを10キロでやったり、変化が加わりました。シーズンに入ったら(体の)動きを重視していますが、オフの間のウエートトレーニングは新しい試みです」

わずか「10キロ」だが、宮原はコツコツと、確実に進化を続けている。今大会の表彰台でGPファイナル(12月、カナダ・バンクーバー)出場権を獲得。オフに蓄えた力強さを自信に、4年連続の大舞台へ向かう。