男子でショートプログラム(SP)2位の宇野昌磨(20=トヨタ自動車)がフリー2位の183・43点を記録し、合計275・10点で2年連続の2位となった。SP首位のチェン(米国)が合計282・42点で2連覇。

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最初の4回転サルコーで失敗した後に立て直して、よく最後まで通したと思う。ただ、終盤の2つの連続技で着氷ミスしたのはもったいなかった。チェンが出した点数に比べれば、きっちりとやれば超える点数を出せる実力があるだけに、もったいない。優勝のチャンスがある今大会で勝ちきれば、大舞台での力の出し方をつかめるのではと期待していたが、実力を出し切れないまま終わった印象だ。

全ての試合に全力で取り組む姿勢はとても大切なことだ。ただ、それだけでは勝負どころで爆発的な力を出すのが難しい。シーズン中のどの試合に重点を置くか考えるのも必要なのではないだろうか。周りから、試合によって力を加減していると言われるのは選手としてはとても心苦しい。ただ、そうした意見をもはね返すぐらいの気持ちの強さもみせてほしい。宇野の勝負の演技が見たい。(10年バンクーバー・オリンピック代表、11年世界選手権銀メダリスト小塚崇彦)