1部リーグ7位の龍谷大が、2部2位の桃山学院大を下し1部残留を決めた。

龍谷大は、QB山方開斗(3年)がつないだTDパスが勝利を引き寄せた。桃山学院大の激しいプレッシャーに苦しんだ龍谷大はランプレーを封じられ無得点で後半へ。第3クオーター(Q)からパスプレーに切り替えると、山方が次々とパスを決めた。そして同Q7分6秒、山方が29ヤードTDパスを決めて先制するとその後は龍谷大ペース。その後にTDとFGで10点を追加し、17-0で1部残留をつかみ取った。

試合後、涙を流した山方は「1部から落ちてしまったら辞めるつもりだった」と背水の覚悟で入れ替え戦に臨んだことを明かした。1部7位のチーム成績に、今季から先発QBを務めた山方は「先発1年目で、僕が先発になったせいで…」と責任を感じていた。「初戦の関大戦に負けてからモチベーションが保てなくなった」。メンタルの弱さを見抜いた村田ヘッドコーチからの「君の能力は一流。力を出せば勝てる」との言葉で発奮した山方が勝利への殊勲者となった。

吉田晋監督(38)も「山方は関大戦以降、つらい思いをしてきたが最後に活躍してくれた」とエースQBの成長に目を細めた。「4年生を笑って引退させることができた」と自身の活躍よりも先輩たちへの恩返しに胸をなでおろした山方。「1部でリベンジしたい相手がいっぱいいる」と、その目は既に来季を見据えていた。