男子鉄棒で白井健三(22=日体大)がG難度の離れ技カッシーナ(伸身コールマン)を実戦で初投入した。

「無難に終わるのではなく、僕はここを1年の始まりに使わせてもらっている」。今年の最終戦、最終演技だったが、年をまたがず、既に来年の闘いを始めていた。

「まさか(監督は)使わせてくれるとは」という本人も驚きの構成となったが、大会に出発する前日に1度成功したレベルという大技は、本番でも落下の結末となった。結果、11・400点で10位に終わったが、「終わりかつ始まりという位置づけではすごく良かった」と前向きにとらえた。個人総合のトップ選手ではG難度を組む構成が求められるだけに、この失敗を成長の糧にする。