日本がまた韓国に完敗した。前半こそ15-14とリードしたが、後半立ち上がりで7連続失点。終盤に粘りをみせたが、25-30で敗れて7大会ぶりの優勝はならなかった。スピードと組織力を武器に、肉体改造で強さも身につけたが、相手の高さに屈した。韓国との通算成績は7勝2分け52敗。92年に勝って以来11連敗を喫し、来年11月の世界選手権(熊本)、20年東京オリンピック(五輪)も「アジアNO・2」で迎えることになった。

前半のリードが、後半立ち上がりで吹き飛んだ。2分過ぎから、まさかの7連続失点。自慢のパスが止められ、ミスからボールを失った。ポスト、サイド、そして守備の壁の上から、次々と決められた。「正直、焦りはありました」。原主将は悔しそうにいった。

11得点で決勝戦のMVPになった柳殷僖は「日本はスピードはあるが、高さがない」と言った。GK亀谷も「みんな小さい。高い選手も必要」と話した。韓国選手の平均身長は173・0センチ、日本より6・5センチも高い。日本の最長身はGK板野の174センチ、韓国は175センチ以上は8人いた。

「高さはどうしようもないから、強い体をつくらないと」と横嶋。今春から全員が肉体改造に取り組み、体重を3~5キロ増やした。それでも、身長が変わることはない。「収穫は経験」とウルリック監督や原主将は話したが、五輪までは1年8カ月。44年ぶりの大舞台へ、時間はない。