日本体操協会の塚原光男副会長(70)と塚原千恵子女子強化本部長(71)による、リオデジャネイロ・オリンピック女子代表の宮川紗江選手(19=高須クリニック)へのパワハラが認められないと結論づけた第三者委員会側が11日、取材に応じた。キーポイントは「パワハラの定義」。塚原夫妻には不適切な点はあったが、違法性や懲罰などの対象になる行為はなく、宮川選手の受け取り方は定義外となった。

◆やくみつる氏の話 新しい言葉は、まず言葉があって後から事象が追いついてくるもの。「パワハラ」も先に言葉ありきで、そこに事象がついてきた。今回の「なかった」という判断は「パワハラ」に相当する事象がなかったということ。もし、今回の体操界の事象に当てはまる言葉があれば「あった」ということになるし、その問題点を指摘できる。塚原夫妻の言動をみると「チクチク言って追い詰める」感じがある。「あなたのため」と言いながらの「おためごかし」。もし「おたハラ」という言葉があれば「あった」という結論になったと思う。