女子ダブルスで世界ランク1位の伊藤美誠(18=スターツ)早田ひな(18=日本生命)組が初優勝を果たした。同3位の陳幸同、孫穎莎組(中国)を3-0で下した。昨年は決勝進出も別の中国ペアに敗れていただけに、前回の雪辱を果たした。伊藤は平野美宇と組んだ14年以来、早田は浜本由惟と組んだ16年以来の優勝となった。

マッチポイントで早田のスマッシュが中国ペアのラケットをはじく。球が天井高く打ち上げられると、初優勝を確信した2人は拳を突き上げた。第2ゲーム、最終ゲームとジュースになっても根負けせず、早田、伊藤組は13-11、12-10と粘り勝ちした。

常に先手を取った。相手のサーブを読み切り、フリックと呼ばれるレシーブで、中国ペアを翻弄(ほんろう)した。2人は試合中でも時折笑顔を見せ、世界ランク1位の余裕すら感じさせた。

早田は「昨年が準優勝だったので、2人で絶対に優勝しようと話していた。ここまで来られて良かった。美誠にすごく助けられた。どうやって勝てるか、瞬時に考えて対応できた」と笑顔で語った。

伊藤は「出だしから思い切ってプレーできた。いつもなら、むきにいってしまうところでも、パートナーに任せることができたのが成長」と語った。今大会3種目に出場し、体力的に厳しい条件だった。シングルス、混合ダブルスで14日までに敗退。試合のなかった15日に気持ちを切り替え、ダブルスではタフさを見せつけ、見事に優勝してみせた。

◆早田(はやた)ひな 2000年(平12)7月7日、福岡県北九州市生まれ。16年にグランドファイナル女子ダブルスを浜本由惟とのペアで優勝。17年世界選手権個人戦の同種目は伊藤美誠と組んで銅メダル。福岡・希望が丘高。

◆伊藤美誠(いとう・みま)2000年(平12)10月21日、静岡県磐田市生まれ。15年ドイツ・オープンでワールドツアーの女子シングルスを初優勝。16年リオデジャネイロ・オリンピック団体銅メダル。今年1月の全日本選手権ではシングルス、ダブルス、混合ダブルスを史上最年少で制覇。大阪・昇陽高。