14歳の4回転ジャンパー佐藤駿(埼玉栄中)が、規格外な発言で報道陣を驚かせた。フリー冒頭の4回転、3回転の連続ジャンプは転倒したが、続く4回転、2回転の連続トーループは成功させた。ショートプログラムに続いて4回転ジャンプを成功させて、フリー140・06点で合計204・95点で12位で終えた。

直後の囲み取材で「トリプルトーループは跳べないんですけど…」。小声で発した、ひと言に一瞬、報道陣が置き去りになりかけた。3回転が跳べず、4回転が跳べる?? 佐藤は続けて話そうとしたが「えっ?」と遮られると「2本目は跳べるんですけど。1本目のは跳べなくて」と単発の4回転トーループは跳べるにもかかわらずに、3回転は跳べないことを告白。理由を「感覚が分からなくて。どこで降りたらいいか分からないです…」と気まずそうに話した。

さらに規格外な話は続く。4回転ジャンプのコツについて聞かれると「特にあんまりないですね。何も考えずに跳んでます」と少し困った顔で答えた。挑戦中の4回転サルコーは「たまーにやってたまに降りる感じです」と話すなど天才肌で、リンク内外で底知れぬ魅力と将来性を存分に示した。【佐々木隆史】