日本フェンシング協会が10日、東京都内で、戦略プロデューサー公募任命式を行った。昨年10月に転職サイトを運営するビズリーチ社を通じ、協会で働く人材の公募を開始。

約1カ月で1127人から応募があり、経営戦略アナリスト、強化本部副本部長、PRプロデューサー、マーケティング戦略プロデューサーの4職種で各1人を採用した。任命式に参加した太田雄貴会長(33)は「自由な発想でこれまでのノウハウを生かしてフェンシング協会に新しい風を吹き込んでもらいたい」と採用者に期待した。

今回は副業・兼業限定の募集で、任命式には採用された2人が出席。強化本部副本部長に任命された高橋オリバー氏(48)は、日本コカ・コーラに勤務していて、同社の東京2020オリンピックゼネラルマネジャーを務めている。20年以上にわたってスポーツ業界で従事していたことを評価した太田会長は「マーケティングと選手の強化とを効果的に結びつける、より高い視点から統括してもらいたい」と話した。

経営戦略アナリストに任命された江崎敦士氏(53)は、外資系デジタルサービスプロバイダーに勤務していて、フェンシング協会では事業方針や収益構造改革の方針立案などの業務に着手する。江崎氏は「変わり続ける心が必要。小さな団体でも変われるというのを一緒に実現していきたい」と話した。

太田会長は今回の採用について「自分では手が届かない所をカバーしてもらえる。まずは足りていないマイナスの所を0にするところから一緒に汗かいてやっていきたい」と目を輝かせた。