男子は千葉ジェッツが栃木ブレックスとの延長にもつれ込む熱戦を制し、史上7チーム目の3連覇を達成した。1点を追う試合終了まで残り2・6秒、司令塔富樫勇樹(25)が劇的な3点シュートで逆転。2度も10点以上の点差を離されても追い上げる粘り強さを発揮した。

延長戦68-69、残り2・6秒。富樫が放った3点シュートがリングに吸い込まれた。この日1本も3点シュートが決まっていない中で、大野監督とチームは富樫に最後を託した。「空いたら打つ、シンプルにそれだけ」。値千金の大逆転シュートに、チームメートにもみくちゃにされた。「今後の人生でこんな勝ち方ないんじゃないかな」と大興奮で勝利の余韻に浸った。

1つのミスから大崩れしていた千葉が、今季は粘り強さを身につけた。ファイナルラウンド準決勝のアルバルク東京戦も残り0・5秒で逆転勝ち。成長の要因は守備にある。大野監督は「攻撃のチームと言われ続けてきたけれど、攻撃を伸ばすより守備の改善じゃないか、と。守備への意識がチームに浸透してきた」と話した。あきらめたやつは勝てない-。指揮官が日々呼びかけた言葉が結実した。【戸田月菜】