世界9位の錦織圭(29=日清食品)が、今大会初のストレート勝ちで16強入りだ。同44位のジョアン・ソウザ(ポルトガル)に7-6、6-1、6-2の2時間6分で勝ち、21日に予定されている4回戦では、3年ぶり4度目のベスト8進出をかけ同23位のカレノブスタ(スペイン)と対戦する。

ほっと一息のストレート勝ちだ。1、2回戦を緊張感あふれるフルセットで勝ち上がった錦織が、3試合目にしてつかんだストレート勝ち。最後、フォアハンドを振り抜くと「今日は(ストレート勝ちで)助かった。まずは2週目に行くことが重要だった」と、力強く右手でガッツポーズだ。

1回戦は相手が自身最高のプレーを展開。失うものはないと向かってきて、すべて強打され2セットを先取された。2回戦は59本のサービスエースをたたき込まれ綱渡りでしのいだ。ともにラリーがなく「それほど体力的には消耗しなかった」ことで、好きなラリーでエンジン全開だ。

2回戦と同じく、大坂と同じコートに入った。この日は2回戦と順番が逆で、大坂が第1試合で錦織が続いた。「もうちょっと早く終わってほしかったな」と、大坂のフルセットに冗談を言いながらも「(勝利で)最高のバトンタッチになった」。次戦は、初対戦のカレノブスタ(スペイン)が相手だ。上位選手で、まだ対戦がない数少ない選手の1人。ただ、大会前には実戦形式の練習を行っており手の内は分かっている。「今日と同じラリーが多くなる」。それなら、錦織にとっては好都合だ。【吉松忠弘】