伊藤美誠(18=スターツ)早田ひな(18=日本生命)組が女子ダブルスで連覇を果たした。

決勝で芝田沙季(ミキハウス)大藤沙月(ミキハウスJSC)組に3-1で勝利。伊藤は混合ダブルスに続き2冠となった。

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最初の得点から8-0にした時点で、決勝は「みまひな」の独壇場になった。第4ゲームには伊藤とペアを組んだことで生まれた早田の新技術がさく裂。これまでも随所で出してきたバックハンド高速レシーブ「チキータ」に加え、逆横回転をかける「逆チキータ」で相手陣を切り裂いた。「美誠の多彩なレシーブを目の前で見てきたから出せた」と相乗効果でレベルアップした2人が文句なしの連覇を勝ち取った。

昨年12月のワールドツアー・グランドファイナルでも女子ダブルスで初優勝。伊藤は「世界で戦った経験で力を付けた2人の姿を全日本で見せられてうれしい」と満足げ。結成して約2年。「元気なひなのおかげでいつも楽しく試合ができる」と感謝した。

私生活でも仲が良い。古着を扱う大阪市内のアパレルショップ「SPIA」に2人で買い物に出かける。店内で2ショット写真を撮り“仕事相手”というより友人の色合いが強い。

今日20日の女子シングルス準決勝では一転、2人は対戦相手となる。伊藤は「ひなとやるのはうれしい。パワーがある選手で力に押されることはあると思うけど、自分のプレーが出せれば勝つ自信はある」と、2年連続3冠を譲る気はない。

一方、早田は初のベスト4。昨年6月の中国オープンで3-4、17年11月のドイツオープンで0-4と伊藤に敗れているが「2人の試合が良かったと言ってもらえるような試合がしたい」と気負いはない。ダブルス連覇をつかんだその技は20日、互いを打ち負かすための技に変わる。【三須一紀】